【聖書の終末預言㉘】イスラエルと聖書預言⑥ 現代: ユダヤ人の帰還「1989年旧ソ連からの大量移民と1991年のエチオピアソロモン作戦」(エゼキエル36:24,イザヤ43:5-6)

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はじめに

今日は、イスラエルについての聖書預言「ユダヤ民族の帰還」について説明します。



聖書は歴史上ダントツで1番売れたベストセラーです。でも、実際、何が書いてるのかわかっている人は多くありません。
・神話が書いているの?
・歴史の教科書みたいなもの?
・イエスの教えの本?


聖書の中には、神様が語った預言というものがあります。預言とは、神様が預言者という人を通して、伝えるメッセージですが、未来についての預言も多く含まれています。驚くことに、何千年も前に書かれたその聖書の預言が、ここ100年間で次々と成就しています。



その預言成就の一つが、ユダヤ人のイスラエル帰還です。帰還とは、ヨーロッパやアメリカに散らばったユダヤ人が、母国イスラエルに帰って住み始めることです。



前回の動画では、帰還の反対の「世界離散」についてお話ししました。この世界離散は聖書に預言されておりこの2000年を見るとその通り成就しました。同様に、母国を失って離散していたユダヤ民族が、母国の再建とともに、イスラエルの地に帰還するということも聖書に預言され、歴史を通して、しかも、この100年の間で成就しているのです。

このメッセージを読むと、 ユダヤ民族のイスラエル帰還が、聖書の預言通りに成就した出来事 だということが理解でき、聖書は単なる過去の歴史書とか、神話のようなものという理解ではなく、神の言葉であることが理解できるようになります。最近は、聖書の終末預言シリーズという世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てたYouTube動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」ということに対して少しでも興味のある方は、チャンネル登録をよろしくお願いします。

ユダヤ民族のイスラエル帰還

今日の結論は一言でいうと、「ユダヤ民族のイスラエル帰還は、すでに聖書に預言されており、ここ100年を通してその通りに成就している」ということです。

A. 帰還の預言と解釈

前回の動画では、モーセの時代に語られた世界離散の預言が、この2000年間を通して成就してきたことを見ました。しかし、世界離散の預言の後に、帰還する預言がセットで書かれていることにも注目しましょう。

わたしはあなたがたを諸国の間から導き出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。

聖書(エゼキエル36:24)


このエゼキエルの預言は、今から2600年前に語られたものです。この預言が何を意味しているのかについて、諸説あります。

① バビロンからの帰還

BC586年に捕囚された民は、その後バビロンを倒したペルシャ王国のキュロス王の命令によって、イスラエルの地に戻りました。これは、確かに起こりました。しかし、諸国の間とか、すべての国々ということはできません。イザヤ書などの他の箇所を見ると、この解釈は完全に当てはまらないことは明確です。

② 霊的な意味での帰還

例えば、離散とは信仰者が神を忘れ、信仰から離れていくこと。そして、帰還とは、悔い改めて再び神様を信じるようになることというものです。このような適用は間違っているわけではありません。しかし、他の聖書預言が歴史を通して実現しているののに、この箇所だけを象徴的に解釈するのはちょっと強引です。実際に、すでに多くのユダヤ民族が、イスラエルに帰還しているのです。

③ キリストの再臨後に帰還

実はこの解釈を信じているのが、ユダヤ教超正統派の人々です。彼らは、シオニズムの歴史の中で人間の手によって、建国されたイスラエル国家に懐疑的であり、反対してきたのです。キリスト(メシヤ)が来臨された後に約束の地は回復するのであって、その前には起こらないと信じています。そのためには、神の律法による統治によって、イスラエルは建てられなければならず、世俗的な民主主義政府であってはならない、というものです。

④ 19世紀の終わりからの帰還

これが今現在も起こっていることです。ユダヤ人は今、あらゆる国々、およそ140カ国から人々が集められています。
私は、この解釈を支持します。100年以上前まで、地図帳にイスラエルという国がなかったので、当時のクリスチャンにとって聖書に出てくるイスラエルが、現実の国だという実感が湧きにくかったはずです。なので、過去の出来事や、霊的な解釈として、落とし所を見つけるしかなかったのです。

ある意味、現代を生きる私たちは幸福です。聖書の預言が次々と成就している時代に生きているからです!
次は、「19世紀の終わりからの帰還」がどのように起こったから、歴史を通してみていきましょう。

B. 帰還の預言の成就(第1~5次アリヤー)

イスラエルの建国は1948年ですが、それまでに5回に渡って、ユダヤ民族がまとまってイスラエルの地に帰還する出来事がありました。それを第1~5次アリヤーと言います。たまに「アリヤー」という言葉を聞きますが、どういう意味か簡単に説明します。「アリヤー」はヘブライで「上ること」という意味で、イスラエルにユダヤ人が移民することを指しています。つまり、今日のテーマの「帰還」をヘブル語で「アリヤー」と言っているだけなんですね。

イスラエル大使館のウェブサイトにあるイスラエルの歴史年表を見ると、このように整理できます。

① 第一次アリヤー(1882-1903)

主にロシアから、大規模な移民。
きっかけ:ロシア帝国によるユダヤ人迫害と虐殺(ポグロム)のため東欧も含め約300万人がロシアを離れ7割はアメリカへ、あとの一部がイスラエルへ逃れました。

② 第二次アリヤー(1904-14)

主にロシアとポーランドから大規模な移民。
きっかけ:ロシア革命後から始まり、第一次世界大戦 (1914年) の時には、パレスチナのユダヤ人口は85,000人になりました。

③ 第三次アリヤー(1919-23)

主にロシアから約3万5,000人が移住。
きっかけ:イギリスがユダヤ人のイスラエルへの帰還を支持する表明を出したため(バルフォア宣言)

④ 第四次アリヤー(1924-32)

主にポーランドから6万人が主にテルアビブ、 ハイファ、エルサレムに定住し、小ビジネス、建設事業、軽工業を始めました。

⑤ 第五次アリヤー(1933-39)

主にドイツから、約16万5,000人が移住。
きっかけ:ヒットラー政権になったため、専門家や学者たちが、西欧や中欧から移住。

C. 帰還の預言の成就(1948年の建国後)

1948年にイスラエルが建国され、帰還民(アリヤー)はもっと増えました。1948年の建国から最初の4ヶ月間に、約5万人(多くはホロコースト生存者)が移住。1951年の終わりまで に、総計68万7,000人もの人がイスラエルに入国しました。そのうち30万以上の人々がアラブの領土からの難民だそうです。その結果、イスラエルのユダヤ人口は倍増しました。ここまででも十分、帰還の預言が成就したと言えますが、今日は、イザヤ43章の預言が文字通り成就した出来事をお話しします。

5 恐れるな。わたしがあなたとともにいるからだ。わたしは東からあなたの子孫を来させ、西からあなたを集める。
6 北に向かっては『引き渡せ』と言い、南に向かっては『引き止めるな』と言う。わたしの息子たちを遠くから来させ、娘たちを地の果てから来させよ。

聖書(イザヤ43:5-6)

① 東からあなたの子孫を来させ

→中国、インドからも帰還しています。

② 西からあなたを集める

→ヨーロッパ、中東、アメリカからイスラエルの地に戻っています。

③ 北に向かっては『引き渡せ』と言い

→これは、1989に始まった旧ソ連からのユダヤ人の大量移民のことです。イスラエルの北にある国は、現代のロシア、つまり当時の旧ソビエト連邦です。当時、ヨーロッパは冷戦時代で緊張状態にあり、ソ連は、いわゆる「鉄のカーテン」を閉めて、誰をも国の行き来させない政策をとっていました。つまり、この鉄のカーテンがある限り、ユダヤ人がイスラエルに帰還することは不可能でした。

しかし、神様は預言の通り、ソ連に「引き渡せ!」 と命じられました。それでも引き渡さないソ連に大変なことが起こりました。1986年のチェルノブイリ原発事故です。この原発事故では多くの人が亡くなり、多くの被爆者が出ました。周辺の病院はいっぱいになり、さらに多くの病人が続出することが予想されました。当時のソ連の経済の状態は非常に悪く、この原発事故を放置するなら経済が破綻することは明らかでした。ソ連が、チェルノブイリ周辺の人々の調査を始めたところ、面白いことが起こりました。なんと、チェルノブイリ周辺に住んでいる人のほとんどがユダヤ人だったのです。ソ連以前のロシアも、 ソ連も、 現在のロシアも大変な反ユダヤ主義です。

チェルノブイリ周辺住民のほとんどがユダヤ人であると分かったソ連政府は大喜びし、彼らすべてをイスラエルへ送ってしまえば、経済的な問題などは解決すると考えました。ただしそのユダヤ人だけを送ると世界中の非難を浴びるため、全国的に鉄のカーテンを開け始めました。それが1989年です。

その後、 一ヶ月の間に約1万人のユダヤ人が、北からやって来ました。2000年にはついに100万人を超えました。つまり、北に向かっては『引き渡せ』と言う預言は成就しました。

④ 南に向かっては『引き止めるな』と言う

→これは、1991年に起こったエチオピアでの出来事です。イスラエルの南にある国はアフリカのエチオピアのことです。実は、エチオピアにはたくさんのユダヤ人がいるのをご存知でしたか?ある日、エチオピアの山にある小さな部落に住んでいるユダヤ人たちは、ユダヤ教の会堂で祈っていました。その時、「シオンに戻れ!」という強い思いを感じたそうです。

シオンとはイスラエルの首都(少なくても聖書では)であるエルサレムです。純粋な信仰を持った彼らは「シオンに戻ろう!」と、すぐに荷物をまとめて山から下りてきました。ほとんどの人は靴も覆いていなかったそうです。山から下りて来たものの、どうやってシオンに戻ればいいのか分からなかった彼らは、とりあえず「空港に行ってみよう!」と、首都アジスアベバにあるボレ国際空港に向かいました。そこで彼らは驚くべきものを見ました。

なんと、山から谷からあちこちのユダヤ人部落の人々が同様 に 「シオンに戻れ!」という神様の声を聞き、荷物をまとめて押し寄せていたのです。その数は1万4千人を超えていました。まず、ここまでで信じられますか?実際にあった話です。しかも最近です。

エチオピアは独裁的な共産主義で、なんとしても、この約1万4千人ものユダヤ人が国を出ていかないように引き止めました。しかし、 ユダヤ人の母国であるイスラエルは、 エチオピアで1万4千人のユダヤ人がイスラエルへ帰還しようと空港に集まっていることを知り、すぐに政治家を送り、 エチオピア政府と交渉しました。しかし、エチオピア政府は全く応じず、そのまま約1年間、 エチオピアのユダヤ人たちは空港近くで引きらめられました。そのような中、17年間続いていたエチオピアの共産党政府は崩壊しました。イスラエル側の外交関係者はその時、すぐにエチオピアへ飛び、彼ら全員の引き取りを申し出ました。


お金を必要としていたエチオピア新政府はユダヤ人の引き渡し金を要求し、イスラエルは出国料と航空税を何百万ドルを支払い、ようやく交渉が成立しました。また、 エチオピア新政府は次に、「48時間以内に全員連れて行くように。残った者は皆殺しにする」と恐ろしい条件を出して来ました。イスラエルはすぐに、座席のない飛行機を送り、人々を床にぎっしりと詰めて座らせ、イスラエル、エチオピア間を何度も往復させ、人々を運び続けました。結局、25時間で約1万4千人のエチオピアのユダヤ人を全員、イスラエルに帰還させました。これは1991年に起こった出来事ソロモン作戦と呼ばれています。南に向かっては『引き止めるな』と言う預言は成就したと言えます。

どうでしょうか?これらは、実際に歴史上起きた出来事です。聖書の預言とあまりにぴったりではないでしょうか?

11 その日、主は再び御手を伸ばし、ご自分の民の残りの者を買い取られる。彼らは、アッシリア、エジプト、パテロス、クシュ、エラム、シンアル、ハマテ、海の島々に残っている者たちである。
12 主は国々のために旗を揚げ、イスラエルの散らされた者を取り集め、ユダの追い散らされた者を、地の四隅から集められる。

聖書(イザヤ11:11-12)

※最近のイスラエルとパレスチナの「紛争」の報道から、元々このイスラエルの土地は、パレスチナのものだったのに、勝手にユダヤ人たち帰還して占領したと考える人もいます。実際、1917年から2006年にかけて、パレスチナの領土は縮小を続けています。しかし、歴史的には、BC1400~AD70年まではユダヤ人の国イスラエルでした。


前の動画で取り上げたように、不信仰によりメシアを拒否した結果、AD70年にローマ軍によって国を追われたユダヤ人は世界離散となり、そこに近隣のパレスチナ人が住み着いたのです。しかし『土地の所有権』がユダヤ人から剥奪されたわけではないことに注意しましょう。

まとめ

まとめましょう。今日の結論は一言でいうと、「ユダヤ民族のイスラエル帰還は、すでに聖書に預言されており、ここ100年を通してその通りに成就している」ということです。

A. 帰還の預言と解釈
→19世紀の終わりからの帰還のこと

B. 帰還の預言の成就(第1~5次アリヤー)
① 第一次アリヤー(1882-1903)
② 第二次アリヤー(1904-14)
③ 第三次アリヤー(1919-23)
④ 第四次アリヤー(1924-32)
⑤ 第五次アリヤー(1933-39)

C. 帰還の預言の成就(1948年の建国後)
① 東からあなたの子孫を来させ、
 →中国、インドからも帰還しています。
② 西からあなたを集める
 →ヨーロッパ、中東、アメリカからイスラエルの地に戻っています。
③ 北に向かっては『引き渡せ』と言い
 →これは、1989に始まった旧ソ連からのユダヤ人の大量移民のことです。
④ 南に向かっては『引き止めるな』と言う
 →これは、1991年に起こったエチオピアでの出来事です。


これらは、実際に歴史上起きた出来事です。聖書の預言とあまりにぴったりではないでしょうか?つまり、聖書の預言は必ず成就するということです。したがって、終末に対する預言も、同じように必ず成就するということです。神の言葉をそのまま信じ、今すべきこと、神が望まれることに目を向けて謙遜に生きていきたいと思います。これからも続けて、現在成就している預言を取り上げていきます。

次回は「イスラエルの政治問題」についてです。アメリカを始め、世界はイスラエルに振り回されているように見えます。そのことも、実は、聖書に書いています。お楽しみに!


読んでいただきありがとうございます。このメッセージはYoutubeでもご視聴いただけます。

参考資料:シリーズイスラエルの歴史と日本のリバイバルの関係Vol.2 神のマスタープランをひも解く鍵 〜過ぎ越しの杯といちじくの木〜 /スティーブンス・栄子 / オメガ出版 使用画像元: Pixabay, Unsplash ・Government Press Office (Israel), CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index…​ ・By Source: [1], see also [2], Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?…​ ・Africa (orthographic projection).svg: Martin23230LocationEritrea.svg: User:Rei-artur二次著作物 Sémhur – Africa (orthographic projection).svgLocationEritrea.svg, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index…​ ・By Vob08 – Own work, CC BY 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index…​ ・Government Press Office (Israel), CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index…

この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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