山上の説教⑥平和をつくる者は幸いです 「シャロームを祈ろう」マタイ 5:9

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はじめに

「あなたの考える平和とは何ですか?」
よく出るのが、
「戦争が無くなること」
1945年に太平洋戦争が終わってから、2020年8月で75年がたちます。

平和(へいわ)は、戦争や暴力で社会が乱れていない状態。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

本当にそうでしょうか?
ネットである方が言っていました。

  • 高校三年生でうつ状態になった
  • 一年間やる気が起きず、受験期なのに勉強をやらない自分に絶望を感じ、自分に自信を無くし、さらにやる気を失う繰り返しでした。
  • その時、自分の状態は、平和ではなかった。
  • ここで多くの人々が考える「平和=戦争が無いこと」という考えは、自分の幸せをあまり考えていないのでは、と感じた。
  • 日本では戦争が長らくないが、本当に苦しむ人は平和を感じていないから。
  • 自分にとっての平和とは?「自分に自信が持てること、将来に希望が持てること」

実は、聖書の「平和」は、この方が定義した「自分に自信が持てること、将来に希望が持てること」に近い意味も含んでいます。
日本語の聖書で平和と訳されたヘブル語は、みなさん聞いたことあると思います。
そうです。「シャローム」です。
「シャローム」は、戦争がないことといった否定的な意味だけではなく、肯定的な意味に満ちているのです。
では、早速シャロームの意味を見ていきましょう。

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聖書の平和「シャローム」とは?

シャロームは「完全、完璧、欠けたところのない、その全体、良い」などを意味する動詞から来ています。

次の聖書箇所では全て平和を表す「シャローム」が使われています。

平安(創15:15, 出18:23, 詩4:8-9, イザ55:12)⇄不安
繁栄(詩73:3)⇄困窮
健康(詩38:3-4)⇄病気
和解(ヨシ9:15, 1列王記20:18)⇄争い

つまり、聖書の平和はもっと、多様で、具体的な意味を含んでいるということです。
あるネットの記事に、おそらく小学校の先生が書いた文がありました。
平和の反対の意味の言葉に、「戦争」「いじめ」「貧乏」などがあります。
でも、平和に関する言葉は、もっとある。
「明日があること」「幸せであること」「友達と話せること」「食事できること」
この方はクリスチャンではないと思いますが、
まさに、聖書のシャロームそのもので、びっくりしました。
冒頭のうつになった方の定義もあっています。

むしろ、クリスチャンの方が、拒否反応を起こしそうです。
いやいや、貧乏って悪いのかよ!
「クリスチャン=貧乏であるべき」から来るイメージ。
貧乏が悪いわけではありません。
聖書は苦しみのポジティブな意味を何度も語っています。
そして、繁栄の神学に陥ってはいけません。

しかし、考えて見てください。
イエスさまが再臨され、もたらされるメシア王国に貧乏は存在しますか?
天国に飢餓や貧困、病気や死という問題があると思いますか?

あるわけないです。
もちろん、山上の説教の通り、貧しく、いじめられても幸いです。
神がおられるからです。

神のシャロームは、この世では完全に実現しません。
天国で、神の国の完成の時、それは実現します。
しかし、この世でも「シャローム」は実現します。
矛盾?
これは聖書のキーポイント。
Already come, but not yet

罪許された、しかし罪を犯す。
神の国がきた、でもまだ近づいた。
悲しみがある、でも幸いだ。
でも完全ではない。でも、平和がある。

まるで、
イエスさまと嵐の船。人生の苦難で嵐は吹きます。
でも、船で眠っているイエスさまがいれば、それは安全です。
平和です。

Peace
The painting in this posting is “Peace in the Midst of the Storm” by Jack E. Dawson)

平和は神様との関係を通してもたらされる

つまり、聖書の平和「シャローム」は、神様との関係を通してもたらされるということです。
これは聖書の至るところに書いています。

神が平和をつくり、

わたしは光を造り出し、闇を創造し、 平和(シャローム)をつくり、わざわいを創造する。わたしは主、これらすべてを行う者。

聖書(イザヤ45:7)

神が平和を与えます。

わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。−−【主】の御告げ−−それはわざわいではなくて、平安(シャローム)を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。

聖書(エレミヤ29:11)

そして、この平和は私たちがイエス・キリストの福音を信じて実生活にもたらされます。

わたしはあなたがたに平安(シャローム)を残します。わたしの平安(シャローム)を与えます。わたしは、世が与えるのと同じようには与えません。あなたがたは心を騒がせてはなりません。ひるんではなりません。

聖書(ヨハネ14:27【ヘブライ語の新約聖書】)

なぜ、イエスキリスト?
私たちには、罪があるからです。
この罪が平和を阻害するのです。
その罪を解決するのは、イエスさまの十字架の死と復活だけだからです。

19 肉の行いは明白であって、次のようなものです。不品行、汚れ、好色、
20 偶像礼拝、魔術、敵意、争い、そねみ、憤り、党派心、分裂、分派、
21 ねたみ、酩酊、遊興、そういった類のものです。前にもあらかじめ言ったように、私は今もあなたがたにあらかじめ言っておきます。こんなことをしている者たちが神の国を相続することはありません。

聖書(ガラテヤ5:19-21)

この根本的な罪の問題、根っこを処理しないと、私たちがいくら平和だ!と言っても、その平和は、
一時的に、争いがない表面的なもの、
利己的で、野心的で、偽善的で、矛盾に満ちた平和になります。
だからこそ、イエスキリストの福音は、平和の最大の敵である「敵意」を打ち壊されました。

14 実に、キリストこそ私たちの平和(シャローム)です。キリストは私たち二つのものを一つにし、ご自分の肉において、隔ての壁である敵意を打ち壊し、
15 様々な規定から成る戒めの律法を廃棄されました。こうしてキリストは、この二つをご自分において新しい一人の人に造り上げて平和(シャローム)を実現し、
16 二つのものを一つのからだとして、十字架によって神と和解させ、敵意を十字架によって滅ぼされました。
17 また、キリストは来て、遠くにいたあなたがたに平和(シャローム)を、また近くにいた人々にも平和(シャローム)を、福音として伝えられました。
18 このキリストを通して、私たち二つのものが、一つの御霊によって御父に近づくことができるのです。

聖書(エペソ2:14-18)

ここで、もう一度、マタイ5:9に戻りましょう。

平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるからです。

聖書(マタイ5:9)

イエスさまは何と命じておられますか?
「平和をつくりなさい」
平和は人間が作れないのに、私たちがつくれと?

もう一度、よく読んでください。
「つくりなさい」
ひらがな→人間の行動ではない。
つまり、私たちの信仰の行動によって、神が平和をつくられるということ。

ん?

「神が平和をつくられる」と信じ、私たちが行動すれば、信仰の通り、「神が平和をつくられる」ということ。
実は、これは伝道と同じ。
神の救うとわかってるけど、私たちが伝える。
祈りも同じ。
神が祈りを通して働かれるから、信じて祈るという行動をする。
メッセージも同じ。
みことばに力があるから、語る、教える。でも、人を変えるのは神。

では、平和をつくる具体的な行動は?
いろいろなことがあります。

【態度】
信仰を持って、人に優しくする。
【決断】
信仰を持って、人を赦す。

平和は「祈り」によって神がつくられる

でも、今日は一つに絞って、今日のメッセージの適用とします。
「祈り」です。

A. 家庭で平和を祈る(民数記6:24-26)
父親は、妻と子供の平和のために祈りましょう。
伝統的なユダヤ人の家庭では安息日の前夜に「平和」を祈ります。
父親はシナゴーグでの祈りを終えて帰宅すると、慣習として息子と娘たちの頭の上に手を置いて、以下のような祝福の言葉を唱えます。

息子たちには、「神があなたたちをエフライムとマナセのようにしますように」。
娘たちには、「神があなたたちをサラ、リベカ、ラケルとレアのようにしますように。
そして、アロンの祈りをします。

24 主があなたを祝福し、あなたを守られますように。
25 主が御顔をあなたに照らし、あなたを恵まれますように。
26 主が御顔をあなたに向け、あなたに平安を与えられますように。』

聖書(民数記6:24-26)

子どもたちは「アーメン」と答えます。
このように、ユダヤ人の安息日は平安のための祈りから始まります。 
もちろん、家族で「シャローム」と挨拶しますが、安息日は、特別に、シャバット・シャローム(安息日の平和)といいます。これも祈りですよね。
なので、父親は、妻と子供、家族のために平和を祈りましょう。
そうするなら、神は私たちの家庭に平和をつくられます。
平和は神のわざだからです。

B. 職場で平和を祈る(マタイ 10:12-13)
同じように、職場で、会社でも、平和を祈りましょう。
イエスの弟子たちは、伝道旅行に遣わされたとき、必ずしなさいと言われたことがありました。
それは、泊まる先々で「平和を祈る」こと。

12 その家に入るときには、平安を祈るあいさつをしなさい。
13 その家がそれにふさわしければ、あなたがたの祈る平安がその家に来るようにし、ふさわしくなければ、その平安があなたがたのところに返って来るようにしなさい。

聖書(マタイ10:12-13)

もちろん、私たちの仕事は、伝道旅行ではありません。
でも、まず、自分の会社に着いたら、一言「平和」を祈る。
そして、出張や取引先、営業先でおとづれたすべての場所でも、まず「平和」を祈る。
そうするなら、神は私たちの職場に平和をつくられます。
そうすれば、社会が変わります。

C. 教会で平和を祈る(2テサロニケ 3:16)
これは、説明するまでもないでしょう。
教会員のために名前をあげて祈りましょう。
パウロは、教会員のためにこのように祈りました。

どうか、平和の主ご自身が、どんな時にも、どんな場合にも、あなたがたに平和を与えてくださいますように。どうか、主があなたがたすべてとともにいてくださいますように。

聖書(2テサロニケ3:16)

今日、「シャローム」の意味を学んだので、もっと、具体的に祈れます。
シャロームは「完全、完璧、欠けたところのない、その全体、良い」などを意味するので、

————
「〇〇さんのために祈ります」
〇〇さんに、「完全、完璧、欠けたところのない」主の祝福「シャローム」を与えてください。
〇〇さんに、
争いではなく、平安
困窮ではなく、繁栄
病気ではなく、健康
争いではなく、和解
が、「平和の君である」イエスキリストからありますように。
イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン。
————
もちろん、これは教会員だけではなく、家族、職場の一人一人のためにも適用できる祈りです。

まとめ

① 聖書の平和はシャローム
「完全、完璧、欠けたところのない、その全体、良い」
平安(創15:15, 出18:23, 詩4:8-9, イザ55:12)⇄不安
繁栄(詩73:3)⇄困窮
健康(詩38:3-4)⇄病気
和解(ヨシ9:15, 1列王記20:18)⇄争い

② 平和は神様との関係を通してもたらされる
つまり、私たちの信仰の行動によって、神が平和をつくられる。

③ 平和は「祈り」によって神がつくられる
A. 家庭で平和を祈る(民数記6:24-26)
B. 職場で平和を祈る(マタイ 10:12-13)
C. 教会で平和を祈る(2テサロニケ 3:16)

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