【聖書の終末預言㊼】 再臨4/4 再臨はどこで起こるのか?「キリストは〇〇に降り立つ?」 (イザヤ 34:2-6、イザヤ63:1-4、ゼカリヤ14:4-5)

この記事は約8分で読めます。

はじめに

今日も、大患難時代のクライマックス「キリストの再臨」について説明します。

キリストは、どこに再臨されますか?皆さんはどう答えますか?ちょっと聖書に詳しい方なら、「エルサレムのオリーブ山」と答えられるのではないでしょうか?しかし、聖書をよく読んでみると、キリストは、再臨されてハルマゲドンの戦いを戦われることがわかります。ハルマゲドンの戦いは、オリーブ山で行われるのでしょうか?それともオリーブ山に降り立ってから、戦いを始めるのでしょうか?こうやって突っ込まれるとちょっと、怪しくなりますよね?



このメッセージを読むと、キリストが実際にどこに再臨されるかということを聖書から知ることができます。最近は、聖書の終末預言シリーズという世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てたYouTube動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」ということに対して少しでも興味のある方は、チャンネル登録をよろしくお願いします。

キリストはどこに再臨するのか?

キリストはどこに再臨するのか?聖書には、 ペトラ(ボツラ)とオリーブ山の2箇所が出てきます 。あれ、2箇所?と思いましが、聖書には2つの場所にキリストが来られると書いています。

①ペトラ(ボツラ)に再臨

主がすべての国に向かって激しく怒り、そのすべての軍勢に向かって憤り、彼らを聖絶し、虐殺されるにまかされたからだ。

聖書(イザヤ34:2)


まず、キリストは反キリストの全ての軍勢を滅ぼすためにこの地上に来られます。つまり、キリストは、「天使のような笑顔で地上に来られる」のではなく、剣を握って、すぐに戦われるのです。問題は、どこで戦うのかということです。

主の剣は血で満ち、脂肪で肥えている。子羊とやぎの血、雄羊の腎臓の脂肪で。主がボツラでいけにえを屠り、エドムの地で大虐殺をされるからだ。

聖書(イザヤ34:6)

ここで2つの地名が出てきます。ボツラとエドムの地。ボツラとは、ヨルダン王国の南部ペトラのことです。ヘブライ語で「ボツラ」、ギリシャ語で「ペトラ」と言い、同じ地域を表しています。ペトラとは、世界遺産のペトラ遺跡がある有名な場所です。で、ここは昔エドム人(創世記のエサウの子孫)が住んでいた土地なので、聖書では、エドムの地と言われます。同じ場所です。

なぜ、キリストは、まずペトラの地に行くかというと、そこには反キリストの軍勢がいるからでしたよね?キリスト自ら戦うからです。ではなぜ、反キリストの軍勢がペトラにいるのでしょうか?それは、ペトラにイスラエル民族が逃げているからです。反キリストは、イスラエル民族を撲滅するために、すべての国々の全軍勢を率いてエドム(ヨルダン南部)の地のペトラに向かうのです。どこから、向かうかというと、ハルマゲドン会議が行われたイスラエル、エルサレムの北100キロにあるメギドの丘という場所。ここから、南下し、エルサレム、そしてペトラに向かうのです。これは地図で見たらわかりやすいです。

ある先生は、キリストはペトラに着地せず、空中で反キリストの軍勢と戦う。なので、再臨はオリーブ山であるといいます。ミカ書には、キリストがペトラに来て、イスラエル民族の先頭に立って進むと書いているので、僕は最初はペトラに来られると思います。宙に浮いているかはわかりません。

12 ヤコブよ。わたしは、あなたを必ずみな集め、イスラエルの残りの者を必ず呼び集める。わたしは彼らを、囲いの中の羊のように、牧場の中の群れのように、一つに集める。こうして、人々のざわめきが起こる。
13 打ち破る者は、彼らの先頭に立って上って行く。彼らは門を打ち破って進み、そこを出て行く。彼らの王が彼らの前を、主が彼らの先頭を進む。」

聖書(ミカ2:12-13)


ミカ2:12に書いている「囲いの中」という言葉。新改訳3版だと、「おりの中」です。これをヘブライ語で「ボツラ」、ギリシャ語で「ペトラ」と言います。もともと、ボツラは地名ですが、聖書翻訳者たちは地名の解釈し「囲いの中」「おりの中」と訳しました。つまり、ミカ書から、イエスさまが最初にペトラに来られ、敵を打ち破り、先頭に立ってエルサレムに向かうとも解釈することができます。

ちなみに、イザヤ書にも、キリストはペトラから来ると書いています。

「エドムから来るこの方はだれだろう。ボツラから深紅の衣を着て来る方は。その装いには威光があり、大いなる力をもって進んで来る。」「わたしは正義をもって語り、救いをもたらす大いなる者。」

聖書(イザヤ63:1)

エドム、ボツラとは、ヨルダン南部のペトラのことです。とにかく、ここで大切なことは、キリストがペトラに来られると聖書のイザヤ書とミカ書に預言されているということです。

②オリーブ山


次に、キリストはオリーブ山に来られます。

4 その日、主の足はエルサレムの東に面するオリーブ山の上に立つ。オリーブ山はその真ん中で二つに裂け、東西に延びる非常に大きな谷ができる。山の半分はへ、残りの半分は南へ移る。
5 「山々の谷がアツァルにまで達するので、あなたがたはわたしの山々の谷に逃げる。ユダの王ウジヤの時に地震を避けて逃げたように、あなたがたは逃げる。」私の神、主が来られる。すべての聖なる者たちも、主とともに来る。

聖書(ゼカリヤ14:4-5)


ペトラから来るイエス・キリストが、エルサレムのオリーブ山に立つことが書かれています。これをキリストの『地上再臨』という牧師も多いです。この時に大地震が起こり、オリーブ山はその真ん中で二つに裂けるとあります。オリーブ山或るいはエルサレムの地形が激変するということです。5節に 「すべての聖なる者たちも、主とともに来る」とあります。再臨のときにキリストと共に来る者は、キリストを信じたがすでに天に召された聖徒たちと、天使たちです。

  1. 聖徒たち(ゼカリヤ14:5、ユダ14)
  2. 御使いたち(マタイ16:27)
    黙示録 19:14では、天の軍勢となっていますが、聖徒たちと、天使たちのことです。

キリストはどこに再臨されるの?という話で、キリストはペトラに来られるというより、オリーブ山だということが多いのは先ほどのゼカリヤ書のためです。決して、間違ってはいませんが、ペトラに来られ戦われ、最終的に王の王としてオリーブ山に立つという方が正確な様な気がします。

ペトラからオリーブ山に来るまでをもう少し聖書から補足します。

まず、キリストがペトラに来られ、反キリストの軍勢が敗北します。そして、反キリストの軍勢は、再びエルサレムに引き返してきます。その時、オリーブ山と城壁の間にあるヨシャパテの谷(現代のケデロンの谷と言われている)で最終的な敗北することになります。

12 諸国の民は立ち上がり、ヨシャファテの谷に上って来い。わたしがそこで、周辺のすべての国々をさばくために、座に着くからだ。」
13 鎌を入れよ。刈り入れの機は熟した。来て、踏め。踏み場は満ちた。石がめはあふれている。彼らの悪がひどいから。

聖書(ヨエル3:12-13)


つまり、ケデロンの谷という場所で、最後の戦いが行われると解釈できます。しかし、ある学者によれば、ケデロンの谷がヨシャパテの谷と関連付けられるのは4世紀になってからだそうで、当時ヨシャパテの谷という名が実際どの谷を指すかはわからないという意見もあります。確かなことは、「ヨシャファテの谷」で最終の戦いがあるということです。黙示録 14:20では、都の外(エルサレムの外)で最後の戦いが行われるとあります。

都の外にあるその踏み場でぶどうが踏まれた。すると、血がその踏み場から流れ出て、馬のくつわの高さに届くほどになり、千六百スタディオンに広がった。

聖書(黙示録 14:20)


これが、先ほどのヨエル書の「ヨシャパテの谷」だと言われています。その血の流れ出る量は馬のくつわにとどくほどになり、流れ出て行く長さは1600スタディオン(300km)にも及ぶと書かれてあります。これが、実際のハルマゲドンの戦いです。ハルマゲドンの戦いは、イズレエル平原のメギドの丘で行われるわけではないんですね。

メギドの丘では反キリストと世界の軍隊が集結し、会議をするんです。大きな意味においては、戦いがメギドの丘から始まり、ペトラ、エルサレムまで及ぶということです。

このペトラ(ボツラ)から、ヨシャファテの谷(ケデロンの谷)、最後にオリーブ山という流れは、イザヤ書63にコンパクトにまとめられています。

「エドムから来るこの方はだれだろう。ボツラから深紅の衣を着て来る方は。その装いには威光があり、大いなる力をもって進んで来る。」「わたしは正義をもって語り、救いをもたらす大いなる者。」

聖書(イザヤ63:1)


まず、シーンは、エドム(ボツラ=ペトラ)から「深紅の衣」を着て、イエス・キリストがエルサ レムのオリーブ山に再臨する様子です。

「なぜ、あなたの装いは赤く、衣はぶどう踏みをする者のようなのですか。」

聖書(イザヤ63:2)


「ぶどう踏みをする」とは、先ほど黙示録14章で同じ表現が出ましたね?これは、ケデロンの谷(別名ヨシャパテの谷)での最後の戦い、あるいは、ペトラで行われた戦いの際の返り血だと次の3節にあります。

「わたしはひとりでぶどう踏みをした。諸国の民のうちで、事をともにする者はだれもいなかった。わたしは怒って彼らを踏み、憤って彼らを踏みにじった。彼らの血の滴りはわたしの衣にはねかかり、わたしの装いをすっかり汚してしまった。

聖書(イザヤ63:3)

つまり、オリーブ山にたたれる時には、キリストの白い衣は血だらけです。私たちの再臨のイメージとは異なります。しかし、王の王としてこの世を裁かれる救世主として、勝利者として君臨するのです。

まとめ

まとめましょう。キリストはどこに再臨するのか?


聖書には、ペトラ(ボツラ)とオリーブ山の2箇所が出てきます。

1.ペトラ(ボツラ)に来られる
2.オリーブ山に立たれる

読んでくださってありがとうございます。このメッセージはYoutubeでもご視聴いただけます。

#著書仕事と聖書がamazonと全国のキリスト教書店で販売中! 参考資料:黙示録セミナー終末編 /オメガミニストリーズ•オメガバイブルスタディー、ハーベストタイムミニストリーズ/メッセージステーション 使用画像元: Pixabay, Unsplash、iStock Wikipedia(使用画像URL下) オリーブ山→ https://ja.wikipedia.org/wiki/オリーブ山 ペトラ遺跡→ https://ja.wikipedia.org/wiki/ペトラ

聖書理解に役立つ3大特典を無料でプレゼント中!↓
友だち追加
この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

ゆうき牧師をフォローする
聖書の終末預言
ゆうき牧師をフォローする
タイトルとURLをコピーしました