【聖書の終末預言㉓】イスラエルと聖書預言①「いちじくは2度実を結ぶ?」(ルカ21:29-31)

いちじくは2度実を結ぶ?
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はじめに

今日は、世の終わりに「いちじくの例え」が何をするのかについて説明します。

みなさんは、世界の中心はどの国だと思いますか?ちょっと、わかりにくい質問だったかもしれませんが、おそらくアメリカと答える人が多いのではないでしょうか?ニューヨークは、経済もファッションの中心であって、カルフォルニアの方はGoogleやFacebookといったテックカンパニーが有名です。トランプ大統領の発言はニュースで大きく取り上げられますし、アメリカは世界の警察だという人もいます。しかし、聖書にアメリカは直接的に出てきません。「え?」っと思いませんか?

最近、世界に対するアメリカの影響力は少しずつ低下していると言われています。逆に、中国は勢いを増しています。ちなみに、中国は終末の預言に出てきます。直接的にではありませんが、おそらく中国かなという箇所があります。そして、聖書の中心はもちろん、アメリカでもなく、中国でもありません。聖書の中心はイスラエルです。そして、イスラエルを取り巻く中東です。

聖書には、特に黙示録という箇所で、世の終わりの預言が書かれていますが、イスラエルを中心に書かれています。ですから、これからの世界情勢を読み解くには、現代イスラエルという国とその周りで何が起こっているかを見ることは大切です。

このメッセージを読むと、聖書が「イスラエル」を中心に書かれており、世の終わりの預言もイスラエルを中心に成就していくことがわかるようになります。特に、今日説明する、聖書に出てくる「いちじくの例え」が何を表しているのかがわかれば、聖書の預言と現代で起こっていることがリンクできるようになります。聖書の預言がグッと身近になり、今が世の終わりに非常に近いことを理解できます。

最近は、聖書の終末預言シリーズという世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てたYouTube動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」ということに対して少しでも興味のある方は、チャンネル登録をよろしくお願いします。

「いちじくの例え」

「いちじくの例え」は何を表しているのでしょうか? 一言でいうと「いちじくの例え」は、「2020年の現代が世の終わりに近いこと」を表しています。 
これは聖書に書いていますので、避けられません。

① いちじくとイスラエルの建国

それからイエスは、人々にたとえを話された。「いちじくの木や、すべての木を見なさい。

聖書(ルカの福音書21:29)


これは、イエスキリストが、終末に起こる「しるし」について預言された箇所です。まず、ここで2つの種類の木が出てきます。「いちじく」と「すべての木」→これらは、たとえです。

「いちじく」は、イスラエルを表しています。「すべての木」は、中東の国々を表しています。
「すべての木」中東の国々については2番目のポイントで見ていきます。

30 木の芽が出ると、それを見て、すでに夏が近いことが、おのずから分かります。
31 同じように、これらのことが起こるのを見たら、あなたがたは神の国が近いことを知りなさい。

聖書(ルカの福音書21:30-31)


木の芽が出るとはどういう意味でしょうか?木の芽が出るとは、国が生まれることを意味します。いちじくというフルーツがどういう時期に実をつけるかによってわかります。私たち日本人はピンときませんが、イスラエル人にとって、このいちじくのたとえは、話を真剣に受け止めた人には難しいものではなかったのです。

いちじくは、二回果実を実らせます。
1回目は、春から夏。これをパグーと言います。この実は前の年の枝から生まれる実です。
2回目は、夏から秋。これはテエナーと言います。この実は、新しい新芽から生まれる実です。

イエスさまが言われた 「木の芽が出ると、それを見て、すでに夏が近いことが、おのずから分かります」とは、2回目、夏から秋にかけて取れるテエナーといういちじくの実のことです。この2回目のいちじくの木の芽が出ると、実がなるのは近い、イエスキリストが再臨されるのは近い、つまり、神の国の到来は間近だというのです。いちじくが2回実を結ぶように、歴史上、イスラエルは、2回生まれました。

1回目は、聖書の創世記のアブラハムによってです。しかし、イエスさまの時代にローマ帝国によって、滅ぼされ、その後は約2000年間世界に散らばってしまいます。ドイツのヒットラーが起こしたホロコーストの時も、イスラエルという国はありませんでしたが、ユダヤ人という言葉はありましたよね?あれは、国がないけど、イスラエル人であるユダヤ人は世界に離散していたという意味です。

2回目は、1948年の独立宣言による建国です。つまり、歴史的に、今あるイスラエルという国は、夏に実を結ぶ2回目のいちじくの実(テエナー)をならせる新芽です。つまり、イエスさまが2000年前に預言された、「木の芽が出ると再臨は近いんだよ」と言った、木の芽は1948年に成就したのです。結果、今は世の終わりに限りなく近いということです。

ちなみに、イエスキリストが2000年前に来られた時も、神の国はすぐそこに来ていました。一つ目のパグーという実がなりそうでした。しかし、当時のイスラエルの指導者たちは、イエスがキリスト(メシア)であることを拒否したので、実は結ばれなかったのです。

イエスさまが、いちじくの木を枯らした箇所が出てくるのご存知でしょうか?「え、これどういう意味?」って思いますよね。これが、イスラエルがキリストを拒否したので、メシア王国という実が結ばれなかったことを意味しています。

12 翌日、彼らがベタニアを出たとき、イエスは空腹を覚えられた。
13 葉の茂ったいちじくの木が遠くに見えたので、その木に何かあるかどうか見に行かれたが、そこに来てみると、葉のほかには何も見つからなかった。いちじくのなる季節ではなかったからである。
14 するとイエスは、その木に向かって言われた。「今後いつまでも、だれもおまえの実を食べることがないよに。」弟子たちはこれを聞いていた。

聖書(マルコの福音書 11:12-14)


イエスさまは、二度来ると聖書で預言されています。一度目は、初臨。これは2000年前に成就。二度目は、再臨。これは、今後成就します。再臨は、新芽になる2回目のいちじくの木の実、テエナーです。

② すべての木と中東諸国

それからイエスは、人々にたとえを話された。「いちじくの木や、すべての木を見なさい。

聖書(ルカの福音書21:29)


すべての木々とは、中東諸国のことを表しています。聖書の舞台は、中東だからです。

30 木の芽が出ると、それを見て、すでに夏が近いことが、おのずから分かります。
31 同じように、これらのことが起こるのを見たら、あなたがたは神の国が近いことを知りなさい。

聖書(ルカの福音書21:30-31)


ここでも、「木の芽が出たら」世の終わりと再臨が近いと言っています。すべての木が、中東なら、中東という木の芽が出るとはどういう意味でしょうか?

それは、中東諸国が、国として生まれたらという意味です。「いやいや、中東諸国って最近できたわけないでしょ?」と思いますよね?エジプトって、昔からありますし。しかし、実は、今の中東諸国は、すべて20世紀に「独立によって」生まれています。

1919年 アフガニスタン独立(イギリスから独立)
1922年 エジプト独立(イギリスから独立)
1925年 イラン(イギリスから独立)
1931年 イラク王国独立(イギリスから独立)
1932年 サウジアラビア王国設立
1943年 レバノン独立(フランスから独立)
1946年 ヨルダン王国独立(イギリスから独立)
1946年 シリア独立(フランスから独立)
1948年 イスラエル独立宣言

1917年に第一次世界大戦により、中東はイギリスとフランスのものになりました。それ以前は、オスマントルコ帝国だったのです。つまり、私たちが当たり前に地図や、テレビで見る中東というのは、ごく最近に誕生した国々なのです。

それ以前は、この中東諸国は、世界的には枯れており、世界の舞台ではしばらく表舞台には立っていませんでした。しかし、どうでしょう?最近のニュースを見れば、中東諸国はオイルマネーをはじめ、世界の中でも凄まじい力や影響力を持ってきています。

2000年前、聖書を見れば、明らかに世界の中心は中東でした。ちなみに、バビロニア帝国は現在の「イラク」ペルシャ王国は「イラン」です。もちろん、文明の中心であったエジプトも中東に位置しています。世界の覇権は中東の国々だったように、この終末においても、中東の国々が独立し、再び木の芽を出しました。これから、再び世界の舞台は中東になっていきます。なぜなら、眠っていた聖書の預言が中東諸国とイスラエルの建国によって再び息吹を宿したからです。

ニュースを見てみてください。世界の中心はアメリカのように錯覚しますが、最近は、アメリカとの結びつきが強いイスラエルという言葉を聞くようになってきました。また、アメリカは中東の国と戦争したり、テロによって攻撃されたりしています。

どうでしょう?アメリカから、中東に少しずつ話題が移っていますね?当たり前です。黙示録の終末預言は、イスラエルを中心に成就していくのですから。

まとめ

「いちじくの例え」は何を表しているのでしょうか?
 一言でいうと、「いちじくの例え」は、「2020年の現代が世の終わりに近いこと」を表しています。 
これは聖書に書いていますので、避けられません。

いちじくはイスラエルを表し、1948年の建国によって二度目の実を結ぶ新芽ができました。つまり、再臨という実を結ぶのは間近だということです。すべての木は中東諸国で、1900年代に次々と独立しました。これらを見ても、再臨という実を結ぶのは近いということです。驚くことに、私たちは聖書の預言が成就している時代に生きています。いいですか?今、成就しているのです。この2000年以上前に書かれた預言が、今、成就しているのです。

次回もイスラエルと聖書預言についてお話しします。

読んでくださってありがとうございました!

このメッセージはYoutubeでもご視聴いただけます。↓↓↓

参考資料:シリーズイスラエルの歴史と日本のリバイバルの関係Vol.2 神のマスタープランをひも解く鍵 〜過ぎ越しの杯といちじくの木〜 /スティーブンス・栄子 / オメガ出版 使用画像元: Pixabay, Unsplash ・Danalm000 – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=17318661による ・Sodacan – 投稿者自身による作品, Based on: [1], CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8151089による

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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